
新入社員「座談会」
2025年9月某日、同年4月に入社した新人4名を集めて座談会を行いました。
4名は、4~6月に造船技能研修センターでの研修後、京浜ドックで2か月間の現地研修を経て9月から働き始めたばかり。
船体課のIさんに座談会進行役を任せ、京浜ドックを志望した理由から京浜ドックの仕事や先輩たち、
今後の目標、お互いの近況報告まで、自由に意見を交わしてもらいました。

I・Kさん
入社年度
2025年4月
部 署
子安工場 修繕部 船体課
入社前の専攻
東海大学
海洋学部 航海工学科

S・Mさん
入社年度
2025年4月
部 署
追浜工場 購買部 追浜購買課
入社前の専攻
信州大学
人文学部 人文学科

H・Dさん
入社年度
2025年4月
部 署
子安工場 修繕部 機関電気課
入社前の専攻
神奈川県立磯子工業高校
機械科

Y・Iさん
入社年度
2025年4月
部 署
追浜工場 製造部 機関電気課
入社前の専攻
神奈川県立海洋科学高等学校
船舶運航科


京浜ドックを志望した理由、決め手となったポイント

I
では僕からいきます。京浜ドックを志望したのは、大学でも船舶工学・造船系の学問を専攻していたので、造船所に入りたかったという理由が1つ。次に、”関東圏にある造船所”という立地に魅力を感じたこと。そして、京浜ドックが日本郵船グループということが決め手になりました。

Y
自分は水産高校へ行って船関係の勉強をしたので、船に関係する仕事に就きたいと思っていました。親が造船の仕事をしていて先生からも造船所を勧められ、そこから京浜ドックを選んで入社しました。

H
母校の工業高校は、”自分に合うことを探してみよう”をモットーにしていて、いろんな技術を体験してきました。その中で「溶接をやってみたいな」と思っていたことが志望の理由です。

S
私は元々実家が神奈川で大学は長野。就職で長野か神奈川か迷ったとき「長野じゃできない仕事をしたいな。海に関係する仕事あるかな?」と探していたら、造船の仕事を見つけて。作ったものが目に見える製造業だから「やりがいがありそう」と思い、京浜ドックを志望しました。

Y
あと、会社見学行ったときに職場の雰囲気がすごく良かったこともあります。みなさん仕事を真面目にやりながらも楽しくやっていたのがよかった。

S
私も会社見学とインターンで来ました。確かにいい雰囲気でしたね。

I
タグボートを建造・修理する会社、という点の魅力も大きい。物流に欠かせない巨大な船を動かす縁の下の力持ちですから。

H
僕はタグボートという単語自体から初めて。大きな船を押したり引っ張ったりする船というのを聞いて、「こんな船もあるんだ」って。学生時代に船舶に関する勉強をしていないので、入社してから毎日が新鮮です。

S
私もタグボートはまったく知らなくて。会社説明会で聞いて「いろんな船があるんだな」とびっくりしました。文系の学部だったので機械のことも船のこともまったく分からなくて、ゼロからのスタートです。
研修期間中に学んだこと、エピソードなど

I
入社後は造船技能センターでの研修が始まりましたが…。

Y
主に溶接でした。

I
そう、溶接は経験者の2人が得意げに教えてくれて(笑)。

H
未経験の2人に説明するのが難しかった。溶接は何年かぶりだったので全然できなくて、センターの人に毎日「ここは違うだろう」「こうすれば良くなるよ」と指導されました。ありがたかったです。

S
私の場合、そもそもアークを流すことができなくて。やっと流せてもくっついちゃうし、「これじゃ絶対、上手くならない…」と焦りました。でもだんだん上手に流せるようになってきて、溶接もまあまあできるように。最後は試験に合格できたのでよかったです。

Y
技能センターの研修と言ったら、他の造船所の新人たちと交流できたのがよかったな。

I
かなりよかった!いろんな情報が聞けて。

S
でも私は座学の研修も難しくて焦りました。

I
ああそうか。SさんやHさんは船関係の勉強は初めてだから。

Y
自分は高校で勉強したことの復習みたいな感じだったな。

S
分からないところを2人に教えてもらえたのでとても助かりました。

H
めちゃめちゃ頼りがいありました。

Y
センターの研修は3か月間だったから、現場研修より長かったのか…。

I
現場研修のほうがずっと長く感じる。センター研修の3か月は割と一瞬だった気が…。

H
7月から現場研修に入って最初に印象に残ったのは、やっぱりOさんの大きなかけ声かな。

I

S

Y
ハハハハ!

H
歩いているとどこからともなく。

I
造船所は危ないことが多いし昔気質の人が多いから、やっぱ大きい声が飛び交うんだなぁって一瞬で分かったね。





最初にやった仕事、配属先の先輩たち

I
現場に配属されて最初にしたことって覚えてる?

H
初日から定検でプロペラ室の屋根部分やプロペラの中間軸なんかをバチバチに分解しました。めちゃくちゃ暑くて教わったことも頭に全然入らないし、「これは回数こなすしかないな…」と初日から感じました。

I
船体課は船台作って下の準備したりとか。初日はまだまだ「見といていいよ」っていう感じかな。追浜工場へ行った2人は?

Y
自分はもうドックに入ってきた車両運搬船の海水腹式こし器※の解放整備と、燃料フィルター、クラッチのフィルターを点検して替えて。オーリングも全部変えて。全部点検が終わって、うみかぜ公園のほうに海上運転に行きました。
※船のエンジン冷却系などで、海水に含まれるゴミや異物をろ過してエンジン内部への流入を防ぐための装置。

I

S

H
おー、すごい!

S
購買課は最初に倉庫の鍵開けとガスのバルブの開け方を教わりました。初日は私が仕事引き継ぐ予定の人が体調不良でいなかったから、あとは自由時間でした。品物見たり、メール見たり、購買課のデータを見たり。仕事引き継ぐ人が来てからは、注文書の作成と品物の発注を教えてもらいました。

I
じゃあ、注文書とかはもう作れるってこと?

S
まぁ作れます。見積書は先輩が取ってくれて、それを注文書にしていく。この前1000万ぐらいの品物を注文したときは 大きなお金を扱うのが緊張して、何度も確認しました。

I
確かに1000万の発注は怖いね。…Hさんは、Tさんの直属なの?

H
どうだろう?毎日いろんな人に仕事を任されていて…Tさんだけじゃなく協力会社のNさんとか、Kさんとかも。みなさん1個ずつ教えてくれますよ。道具はどういうふうに使うとか細かく教えてくれるし。

I
それぞれの課で「この人すごいな」っていう先輩はいた?雰囲気は?

Y
追浜工場には作業船の操縦がすごくうまいKさんっていう人がいて。自分も1回やってみたけど、変な動きになってもう全然いうこと聞かない。それを簡単そうにやるからね。Kさんにはどうあがいても絶対追い付けないけど、自分も上手くなりたいと思った。

H
先輩に「船のここってどういうスパナ使いますか?」とか聞いたら、「あそこは30だよ」とか「50とかのサイズのスパナ使えばいいよ」とパッと出てきて、「やっぱすごいな!」と思いました。

S
重い品物をフォークリフト使ってスイスイ移動させている先輩がいるので、私もいずれは運転できるようになりたいと思っています。 購買課の先輩はみんな優しいし質問しやすくて、同じ質問を2回しちゃっても大丈夫って感じです(笑)。雑談も結構していて、いい雰囲気で働かせてもらっています。

I
船体課で感じたのは、先輩たちがお客さんのしたい工事内容を現場と協力会社にちゃんと分かりやすく伝えていること。造船所側の言葉でちゃんと伝えつつ、協力会社の人にスケジュールを考慮しているので「頼む力がすごいな」と。だから仲がいいし。僕もいつか協力会社の人と友達みたいな関係になって、一緒に仕事をできたらいいなって思います。





これからの目標と、京浜ドックのおすすめポイント

I
みんなの目標や挑戦したいことを聞かせてください。

Y
自分は舶用機関整備士の資格を取ってみたいですね、勉強して。確か実務経験が2~3年ないと受験できないから、数年後に挑戦したいな。

I
船体課はしばらく先輩につきながら補助でやっていく流れだと思うけど、やっぱり何年か後には1人でお客さんの前に立って、現場と協力会社さんにも1人で注文できるように…修繕の船を入港するところから出港するまで自分1人で通して終わらせてみたい。

H
機関電気課は、「今は暑すぎるから耐えることが目標だ」って先輩方に言われているけど(笑)。僕が目標にしているのは、「船のどういう部分にどういうスパナを使うのか」みたいな。うん、そういうとこからまず頑張っていきたい。

S
購買課はまずは倉庫の中の品物について聞かれたとき、なんでもパッと答えられるようにしたいっていうことと、発注先の会社をちゃんと覚えること。機械のことなども質問されることが多いから、答えられるようになったらいいなと思います。

I
就活している人に京浜ドックのおすすめポイントや言っておきたいことがあったら話してください。まずは僕から。
造船所というと瀬戸内海にたくさんあるので大学の同期はみんな関西に行っちゃったけど、関東圏でバリバリの都会、横浜の造船所である京浜ドックはもっと選ばれていい会社だと思う。「横浜で働いてるぜ」って周りに言えます(笑)。あと、タグボートがかなりおもしろいっていうことを知ってほしい。

Y
社員一人ひとりが熱意を持って働いているところじゃないですかね。自分もそうですが、こういう仕事はやっぱ興味と熱意がないとやっていけないと思う。そういう人に来て欲しい。

S
京浜ドックはみなさん女性に優しいので、女性にも安心して働ける環境です。現場に入っているとすごい気にかけてくれます。追浜購買課は女性3名と男性1名で、作業現場にもまだまだ少ないけど女性がいます。経理なども女性です。やりにくいところは一切ないので、躊躇なく来て欲しいです。

H
船のエンジニアになりたい人に、「筋肉なくても付いてくるし体力もちょっとずつ付いてくるので、そういう心配はしなくて大丈夫」と言っておきたい。
あと機関電気課は忙しいときは残業が多い課だと思います。でも残業があるときは、事前にできるかどうかちゃんと聞かれます。で、予定がある人は優先で帰らせてくれるし、逆に「いまはお金稼ぎたい」のであれば上司に話せばやらせてもらえます。

I
残業ね。船体課でも残業は別に自由に選べるし、残業するとそのぶん給料が上がっているから、そこはすごくいいなと思う。

Y
追浜工場は、課は関係なくベテランが常に忙しい。でも自分は戸締りで、15分から30分残るぐらいですね。大体みんな一緒にあがってます。

S
購買課は工場が終わった後に倉庫の鍵閉めとかガスのバルブ閉めがあるから、毎日10分ぐらい残業があります。月末はちょっと多くなるのかな?まだ月末を経験してないからちょっとドキドキします。

I
では最後にお互いの近況報告を。みんな休日は何しているの?趣味とかは?

Y
自分はちゃんとした趣味ってものがないんですよ。休みはやっぱ友達と遊びに行ったり…。

H
ゲームとかアニメオタクな生活してます。課金とゲーム買ったりで今月はあと5万ぐらい。でもちゃんと家にも入れてます。

S
ああ。…あ、Yさん。今月は大丈夫?

Y
もうない…。

I
(笑)。まぁ働き始めはそうなるよね。僕の休日は…、大学のころ吹奏楽部だったから土日は吹奏楽のコンサートとかオーケストラとか聴きに行ってるよ。

S
吹奏楽部だったんだ⁉

H
へー、知らなかった!

I
そうそう、楽器は部屋で眠ってるけど。
…ではSさん、ご趣味は(笑)?

S
私は旅行に行くのが好きだから、お給料は旅行で使ってる。この前、万博に行きました。

I
いいねぇ万博!…みんな仕事を覚えながらも、それぞれの休日を過ごせているみたいだね。

Y
そうだね。今日は子安の二人と会えたし、久々に4人で話せてよかったよ。

